shohji -二つの中庭を持つ、旗竿敷地の家-

●設計事例の所在地: 
京都府宇治市
●面積(坪): 
42
●建物の種類(大分類): 
住宅関連
●メインの画像: 
●メイン画像の説明文: 

DKゾーンとなります。
ダイニングは造り付けのベンチ形式とし、それと同じ素材を同じ高さで左方のデッキ空間へと繋げていっています。
気候の良い季節には開口部を開け放つとダイニング空間とデッキ空間は一体化し、内外空間の境界を曖昧にしつつ、広がりを生み出してくれます。

建てる前に依頼者が悩んでいた事・ご希望: 

所謂「旗竿敷地」と言われる四周を建物に囲まれた土地で、更に実質的に建物を建てられるエリアとしては10m×12m程の決して広くない状況の中で、「周辺の視線を気にせず開放的な空間を確保して欲しい」というご要望からスタートした住宅です。
また、「和」を好まれる若夫婦で、「和テイスト」を組み込んだデザインを要望されていました。
建物名となっている「shohji」は、障子を多用したいというお施主様のご要望を、そのまま建物名にしたものです。

依頼者があなたに依頼した決め手: 

コンペ形式の案件で、数社のプランの中から当社に決めて頂きました。
他社との違いは「空間の開放性だった」旨、お聞きしています。

●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など): 

限られた敷地の中で、2つの外部空間を立体的に組み込み、内部空間との連続性により実空間よりも広がりを感じる建物となっています。
また四周を囲まれた条件の中プライバシーを確保されたLDK空間は、光と風を呼び込みつつも外部の視線からは遮断されており、伸びやかで開放的な生活を生み出しています。

依頼者の声: 

「このような悪条件の土地に、こんなに明るく開放的な空間が出来るとは思いもよりませんでした。想像を超える提案に、やはり建築家に依頼して良かったと思っています」とのお言葉を頂戴致しました^^!

その他の画像: 

ダイニングの造り付けベンチから2階の中庭デッキを見たアングルです。
ダイニングベンチと同じ高さのデッキはサッシュを開け放すと一体化し
内部空間と外部空間との境界が曖昧になり、視覚的な広がりを生み出します。
写真左手はダイニング空間から2段程下がったエリアとなっており
ベンチの延長がスタディースペースのデスク機能となっています。
デッキ空間の先に見えるのは、自分の家の壁面ですので、周辺からの視線を気にすることなく
このような状態で生活が可能となります。

リビング空間も中庭越しに光は燦燦と降り注ぎますが
視線の先にあるのは自分の家の壁だけです。
プライバシー確保の為のレースのカーテン等は不要です!

奥に見える躙り口のような小さな扉は、離れ空間の入口です。
リビングから一度外に出てアプローチします。
42坪の家の中に組み込まれた2階レベルの「立体離れ」空間です。

「離れ」空間へのアプローチです。
下を見下ろすと、1階部分の中庭が見えます。

リビングや離れへのアプローチから見える中庭です。

「離れ」空間の内部です。
僅か1.5帖の空間ですので、カメラで全容を収める事が出来ませんが・・・。

この家の名前にもなっている障子部分です。
普段は引き込まれているのですが、ダイニングとリビングを仕切る必要がある時等に
引き出してきて障子壁を形成します。
障子の裏から光が当たるような照明配置としていますので
家の中に光壁が出現したような雰囲気を創り出す事が可能となります。

路地空間から見たファサードです。
駐車スペースを奥まで引き込んでおりますので
その上部空間を有効に活用する為に、2階部分は2mの片持ちで支えています。
一見すると鉄骨造の建物に見えるのですが、架構の工夫で木造で成立させています。

設計者

ユーザー アルファテクトアソシエイツ 青木 一成 の写真
オフライン
Last seen: 8ヶ月 1週 前
登録日: 2012-07-24 10:14